資材課

沖田 忠幸 TADAYUKI OKITA

1989年入社

あなたの仕事は?

ジュエリーは金・銀・プラチナ等の地金(貴金属)を原材料として制作されますが、私はこれら原材料の購買とともに商品を作るうえで必要な部品・部材の管理を行う資材課の課長職をしています。
取り扱っているものの資産価値が高く非常に高価であるといった面だけでなく、生産計画に適した購買のタイミングや適正在庫の維持・管理など、資材課の運営は経営の根幹と強く結びついている部署と言えます。
まず、地金の購買についてですが、貴金属は大変に希少であることとあわせ、その価格の相場は世界中のあらゆる事変を加味しながら時々刻々と変化していく中において、当社では相当量のジュエリーを生産していることから、資産管理を厳正に行わなければならないといった専門部署としての役割があります。また、ジュエリーの機能的な部分、例えばブローチにはピン(針)とその周辺の部品があり、ネックレスのクラスプ(留金)やイアリングにも、実は細かいパーツがいくつも存在していて、それら全ての部品・パーツの生産発注や在庫管理を一手に引き受けているのが資材課となります。
同業他社ですと、部品は外部業者から既製品を仕入れているところが大半ですが、当社ではブランドの品質と信頼を守るために、その多くを自社で開発・製作しています。
MIKIMOTOグループの生産部門を担う当社には、クラフトマンとしての技術者集団(職人集団)といったイメージが強いかもしれませんが、実は作り手を支える生産管理部門の役割は非常に大きく、経営資源を直接的に管理している資材課は、社内でも特に重要な部門だと言えると思います。

仕事をする上で大切なことは何ですか?

「その身正しければ令せずして行われ、その身正しからざれば令すといえども従わず」と論語にもありますように、自分自身を律しながら上司となる自分が率先して手本を示すことを常に心掛けています。
大きな資金が動くこと、資産価値の高い貴金属を取り扱っていること、よって在庫管理だけに留まらず、棚卸し方法や記録の仕方において誰の目で見ても偽りがないことを証明するなど、挙げれば本当にキリがありませんが、資材課を任されるリーダーとしての姿勢とともにその重責をいつも感じています。
また、貴金属の相場は日々の政治経済、海外情勢、為替、その他様々な動きに即座に連動しますので、短期的に反応する経済指標だけでなく米国の選挙動向といった大局的な流れも踏まえ、決済のタイミング等を見極めるための多角的な視点での情報収集を常日頃から意識しています。

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今までのキャリアについて

入社時は経理課に配属されました。仕事の終わりに工業簿記を学ぶため、外部の学校に通った苦労を今でも思い出します。その後の異動では、逸品ジュエリーや原型試作の生産管理を担当し、デザイナーと新作品の打合せ、商品見積もりや納期、また、部品スペック等の調整をしてきました。30代半ばで配属された営業部門では、一般のお客様に対して接客する機会もあり、現在までに多くの部門・職場を経験してきました。その結果、総合職として幅広い視野で「ものづくり」を捉えられるようになったと思います。過去に経験してきた仕事と蓄積した知識の全てが、今の職場はもちろんですが、将来どこの部署に配属されようとも活きてくると自負しています。

当社のいいところは?

キャリアを考慮した異動があり、ステップアップが出来て次のステージに進める環境があると思います。各部門での役割によって達成感や苦労するといった側面は異なってくると思いますが、それぞれの部署で得られる経験の蓄積をベースとして、年齢を重ねるごとに活躍の場が広がってきたことを実感しています。
私自身はクラフトマンではありませんが、お客様に必要とされる最高品質のジュエリーをお届けすることの目的は、どこの部署、どのような立場であろうと同じです。お客様の人生に寄り添うジュエリーづくりの一助として貢献できることの喜びは、当社における最高の「やりがい」だと思います。

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