逸品細工課

今野 琢也 TAKUYA KONNO

2009年入社

担当している仕事について

私は逸品細工という、主にハンドメイドによる逸品の高額商品、お客様からのオーダー商品などの細工の工程を担当しています。デザイナーからのデザイン画等をもとに立体にしていく仕事、つまりデザイン・イメージを、金やプラチナを使って実際のジュエリーとして(三次元の立体に)具現化していく工程となります。デザイナーの意図を汲み取りながらも自身の感性を込め、ジュエリーとして美しく機能的な商品を作ることを日々心がけています。

この仕事のやりがいは?

「自分の感性を込めた商品が世の中に広く出て、手にしたお客様が喜んでくれること」、これに尽きると思います。

デザイナーが描いた精密画やサンプルモデルをもとに、それらのイメージを実際にジュエリーとして形作っていくのが細工の仕事になりますが、立体へと置き換えていくのは自分の感性が表れる部分、つまり立体造形の個性が表れるところであり、ここはクラフトマンとして自分の最大の見せ場だと思っています。全体のフォルム、ラインのしなやかさ、付け心地、軽やかさ、機能、ジュエリーとしての美しさなど、デザイン画だけでは表現しきれない造形的な部分は、やはり作り手である自分の感性を発揮できるところではないかと思います。

毎回、(これから作る)新しいデザインに取り掛かる度にワクワクする感情とともに、どうやって作ろうかと頭の中で試行錯誤していく難しさとが入り混じるのですが、全てが纏まり美しい形となってジュエリーが完成したときには何にも代えがたい達成感がありますし、何よりもそのジュエリーを手にしたお客様が喜んでくれることが、この仕事のやりがいであり醍醐味でもあります。

また、年に数点ではありますが、その年のMIKIMOTOを代表するような大柄な商品やティアラなど特別な商品も制作していきます。カタログの表紙を飾るような最高級品であったり、創立110周年記念といった周年事業として制作したティアラ(La Flore de Mikimoto)などは、数名のクラフトマンがチームとなり皆が一丸となって取り掛かっていくものです。このような商品を手がけることはミキモトだからこそであり、貴重な経験を積み重ねながら成長できる素晴らしい環境であると思います。

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当社の良いところは?

仕事の中では様々な技術を覚えていきますが、国家検定やジュエリーコンテストへの挑戦、また、海外ジュエリーショーへの視察研修や社内セミナー制度など、技術や関連知識の向上に繋がる仕組みが充実していることは当社の魅力だと思います。日常にある仕事の範囲に留まらず、外の世界に目を向けることはとても重要であり、自己成長の糧となるとともに新しい価値観を生むことにも繋がります。

私自身、スイス(バーゼル)への視察研修や技能大会へ挑んだことで、当社が国内トップクラスの技術を持ち合わせた企業であることを再認識すると同時に、世界基準のブランドであるMIKIMOTOジュエリーを担うクラフトマンの一人として、これからも高みを目指し続けることを自覚するよい機会となりました。

世界でも一流のトップジュエラーと呼ばれる企業が生み出すジュエリーは、そのどれもが斬新でいつも驚きを与えてくれます。技術だけでなく立体感やその表現方法など、私たちが学ぶべきものは限りなくありますので、国内はもちろん世界にも目をむけて、これからも貪欲に吸収していきたいと思っています。

今後の目標、抱負について

「このデザインだったら今野に任せたい」と、デザイナーから指名されるくらいのクラフトマンになりたいです。これから先、年齢を重ねるとともに経験も積んでいきますが、ミキモトの伝統スタイルにこだわりを持ちながらも新しい事へも柔軟にチャレンジして、良いと思う技術やアイデアは積極的に取り入れていきたいと考えています。

MIKIMTOジュエリーのクラフトマンとして、これからも美しく魅力的な造形感を追求し、世界の多くの人が感動するようなジュエリーを創り続けていきたいです。

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